認知症とは

認知症のイメージ写真

もともとは正常に働いていた認知機能が低下し、日常生活や社会生活に支障をきたすようになる状態です。認知症は物事を記憶する、判断する能力が落ちる中核症状と不安や興奮、妄想、怒りやすさなどの周辺症状を認めます。医療機関を受診することによって進行を遅らせることも出来ますので、お気軽に当院までご相談ください。

認知症の主な症状

  • 物の名前が思い出せない
  • 財布やクレジットカードなど、大切なものを頻繁に失くすようになった
  • 時間や場所の感覚が不確かになってきた
  • 何度も同じことを言ったり、聞いたりする
  • 慣れている場所なのに、道に迷うことがある
  • 薬の管理が出来なくなった
  • 以前は好きだったことや、趣味に対する興味が薄れた
  • 鍋を焦がしたり、水道を閉め忘れたりすることが目立つ
  • 財布を盗まれたと言って騒ぐことがある

認知症の治療

認知症を完全に治す治療法はまだ確立されていませんので、症状の進行を出来るだけ遅らせることが基本となります。具体的には、薬物療法と非薬物療法があります。

薬物療法は、主に2つの効果を期待して行われます。まず1つ目は、記憶障害や見当識障害などの認知症の中核症状が出来るだけ進行しないようにする手法です。もう1つは、不安や興奮、妄想、怒りなどの認知症の周辺症状を抑える治療です。どちらも薬の効果と副作用を定期的にチェックしながら最適の薬剤や服用量を調整していきます。

非薬物療法は、全身を適度に動かす、音楽を聴く、絵を描く、過去の出来事を思い出す、指先を使って工作することなどです。当院では、それぞれの患者さんにとって、脳を活性化するには何が必要なのかを考え、治療を進めていきます。

なお、認知症の介護は長期にわたることも少なくありません。ご本人やご家族だけで抱え込まず、専門医療機関を受診し、負担を分散することも大切でしょう。